協同組合

新協同組合ビジョン策定めざし、研究会を発足  11月5日に公開研究会【日本農業新聞】

協同組合経営研究所は「新協同組合ビジョン研究会」を設置した。11月5日には東京・駿河台の明治大学で第1回公開研究会を開く。 同研究会は、2012年の国連国際協同組合年に向けて、日本のこれまでの協同組合運動を総括し今後のあり方を研究し「新協同組合ビ…

信組も国際協同組合年の実行委に参加【全国信用組合新聞9月15日】

コープ生協連=日本コープ共済生活協同組合連合会

生協法改正(2007年)を受け、日本生協連は、全国の会員生協とともに共済事業を専門に行う「日本コープ共済生活協同組合連合会」(略称:コープ共済連)を2008年11月に設立しました。 食品などの商品供給事業と共済事業の分離を行うことで、契約者保護の一層…

全労済=全国労働者共済生活協同組合連合会

全労済が取り組む労働者共済事業は、1950年前後から、労働組合や生協関係者の間に労働者福祉運動の一つとしての共済事業に関する関心が高まり、1954年12月、大阪の地で始まりました。 翌1955年には新潟で、また1956年には富山、長野、北海道、群馬、福島にも…

JA共済連=全国共済農業協同組合連合会

■昭和26年1月31日創設 全共連創立時には賀川豊彦氏を顧問に迎え、農協の共済事業が農村の自立資金の蓄積につながることを農民に訴える講演会や、農協職員の教育の講師をお願いするなど、農協の共済事業の普及・発展にお力添えをいただきました。 また、関東…

社団法人全国労働金庫協会

■生協運動と労働組合運動が生んだ労働金庫 戦後、賀川豊彦を中心として協同組合の再建運動が始まり、1945年の日本協同組合連盟の設立総会で決定された4カ条の綱領の中に「労働者・農漁民による自主的金融機関の設立と高度なる協同的社会保険の確立を期す」…

共栄火災海上株式会社の成り立ち

協同組合・協同組織の前身である産業組合は、保険制度の導入に強い希望をもっていました、中でも賀川豊彦は産業組合による保険事業の経営について熱心に衝動されました。 昭和17年、産業組合は損害保険会社2社を買収・合併することで、その思いを実現させ、…

東京医療利用組合の先駆的役割

『賀川豊彦全集9巻』は賀川の協同組合論の理論的文献を網羅している。賀川イズムの理解のための必須の資料であると考えている。添付の冊子に黒川泰一が「物心両面の支え」という興味深い文章を書いている。 「先生の事業は、いづれの方面でも他人が手をつけ…

ジュネーブ講演が火を付けた賀川ブーム

Think Kagawaの読者は1936年のロチェスター大学で賀川豊彦が行った「Brotherhood Economics」と題した講演が英文で出版され、欧米を中心にセンセーションを巻き起こしたことはご存じのことだと思う。賀川はその後、ヨーロッパに渡り同年8月6日ジュネーブ大…

ロッチェスターの戦争 『世界を私の家にして』から

「ロッチェスターの戦争」といふ初号の見出しを、保守派の宗教新聞がつけている位、故ラウゼンブッシュ教授の記念講演は、私が同市に行く前からセンセーションを起こしていた。 あまり人の批評を気にしない私も、、学校が学校だけに、先方に対して気の毒だと…

『乳と蜜の流るゝ郷』がJAを知る好著と評判

9月復刻されたばかりの賀川豊彦著『乳と蜜の流るゝ郷』(家の光協会)が農協(JA)関係者の間で注目されている。特に小説の舞台となった福島県のJAでは「協同組合の本来のあり方を易しく教えてくれる格好の教材」との評価が高まり、総代会で組合員に配…

医療で町を元気に 駅に診療所、にぎわう商店 【朝日新聞】

長野県の佐久病院はJA長野厚生連の協同組合病院だ。戦後まもなく若月俊一先生が赴任して、地域の人々の中に入って医療を立ち上げた。10年以上も前から親しくしていただいている色平哲郎さんは若月先生にあこがれて佐久にやってきて最近まで南相木村の診…

賀川豊彦の経済観と協同組合構想 松野尾 裕(愛媛大学)

賀川豊彦の経済観と協同組合構想 松野尾 裕(愛媛大学)アマーティア・センの次の一文を読むことから議論を始めよう。「たしかに,私たちが生きるこの恐るべき世界は−少なくとも表面上は−あまねく全能の慈悲心の支配が及んでいる世界のようには見えない。(…

賀川豊彦の協同組合思想と日韓現代社会ーBrotherhood Economics の可能性

「賀川豊彦の協同組合思想と日韓現代社会ーBrotherhood Economics の可能性」 濱田陽・李珦淑 一 賀川協同組合思想の現代的意義 この度、賀川豊彦のBrotherhood Economicsが日本に先駆けて韓国で翻訳・出版された。協同組合システムの理念を根源的に問い、平…

EUの理念の一つとなった友愛経済の発想―キリスト教伝道者・賀川豊彦―

(エース交易『情報交差点』2003年1月号掲載) 国際平和協会理事 伴 武澄 賀川豊彦が欧州連合(EU)誕生と関わりがあるといえば驚く向きも少なくないと思う。『死線を越えて』というベストセラー作家として知られ、貧民救済に生涯をかけたキリスト教伝道…

鈴木善幸氏の賀川豊彦への共感

松沢資料館の杉浦秀典氏が「故鈴木善幸前首相も青年時代に賀川豊彦の感化を強く受けていたんですよ。影山昇『青年鈴木善幸と漁協運動』(成山堂書店、1992)に書かれていました」とそのコピーを見せてくれた。鈴木善幸といえば、自民党の最高幹部の一人、東…

ユヌス氏の協同組合批判論

企業組織に人間性をもたらし、考え方を啓蒙する一つの試みとして協同組合運動がある。そこでは、労働者と消費者が、全員の利益のためにビジネスを所有し、経営に参加するのである。 ロバート・オーウェン(1771−1858)はウェールズ人で、イングラン…

80年前に協同組合を世界に問うた日本人(3) 伴 武澄

ロッチデールの5原則 労働者の生活改善という発想は、ロッチデールの人々に受け継がれ、生活協同組合(コープショップ)という概念として後に確立する。当地の織物労働者たちによって1930年から試行錯誤が続けられ、1844年、13人のメンバーによっ…

80年前に協同組合を世界に問うた日本人(2) 伴 武澄

ニューラナークの購買部 賀川は単なる理論家ではなかった。1910年代末、神戸のスラムから労働者に団結を訴えた。鈴木文治らが東京で結成した「友愛会」の関西支部として1920年に「友愛会関西労働同盟会」を結成し、翌年、三菱・川崎造船所の労働者を…

80年前に協同組合を世界に問うた日本人(1) 伴 武澄

80年前の世界恐慌のころから、協同組合的経営の重要性を世界に問うていた日本人がいた。賀川豊彦。神戸・新川地区のスラムで貧しい人々と15年一緒に暮らした。日々の貧困と闘いながら、救貧の必要性を説き、防貧の対策を考えた。その末にたどりついた結…

地域医療を“貸しはがし”から救った草の根の力

NBonlineで内藤真弓氏が「地域医療を“貸しはがし”から救った草の根の力」という意味深いコラムを書いている。いくつか視点がある。まずは金融機関の「貸しはがし」が病院にまで及んでいる点。画一行政のもとで財政からの支援もまさに"貸しはがし"状況が進ん…

金融危機で見直される共済 週刊「東洋経済」

週刊「東洋経済」(11/29)の今週号の特集は「共済と保険」。リーマン・ブラザーズ、AIGの破たんによる金融危機で日本の「共済」が健闘しているという内容で、賀川豊彦が協同組合による保険業参入を目指して失敗した70年前の出来事にも言及している。(…

日本のNPO歴史と現状

第2章 日本のNPO歴史と現状(1)日本の民間非営利組織の歴史的背景1.組織概念からみた歴史的特徴 NPOといえば何か新しいもので、日本の伝統から遠い存在であるかのように思われるが、必ずしもそうではない。営利を目的しない組織は、恐らくどのよ…

協同組合の先駆者(3) 平田東助

1849年(嘉永2)3月3日、山形県米沢市信夫町の伊東家に生まれた。藩医平田亮伯の養子となったが、離籍して別に一家を立てた。1869年(明2)藩の留学生として上京、大学南校(のちの東大)に入ったが、1871年(明4)ドイツに留学し、ドクト…

協同組合の先駆者(2) 品川弥二郎

1843年(天保14)閏9月26日、山口県萩市椿東区船津(旧長門国椿郷松本村)に生まれた。少年時代に吉田松陰の松下村塾に入り、その感化を受けた。 明治維新に際し京都に潜入して、その推進に尽くした。1870年(明3)普仏戦争視察のためにヨーロ…

協同組合の先駆者(1) 岡田良一郎

1839年(天保10)10月21日,静岡県掛川市(旧小笠郡倉真村)に生まれた。家は代々土地の庄屋をつとめ,父佐平次は二宮尊徳(別項)の報徳の教えを信奉して1848年(嘉永1)牛岡組報徳社をつくり、この地方への報徳結社普及のさきがけとなった…

The Story of Brotherhood

Dr. Kagawa's message in Cincinnati, Ohio, as released by The Co-operative League of Cincinnati. By TOYOHIKO Kagawa CHRISTIANITY stands for love, and the history of the Christian church was the history of brotherhood until the Reformation. …

協同組合と賀川豊彦(6)

主な論旨『日本協同組合保険論』は戦時中に有光社から出版されたが、手元にあるのは『賀川豊彦全集』第11巻(キリスト新聞社)所収のものと『協同組合の名著』第9巻(家の光協会)所収のものである。『全集』第11巻の解説は武藤富男(キリスト新聞社社…

協同組合と賀川豊彦(5)

四・賀川豊彦の協同組合論 1・賀川論と賀川の協同組合論の間 賀川の評価は生前から諸説紛々であったが(注42)、協同組合運動にかぎっていえぱ彼の評価は高いと考えていた。が、そうでもないらしい。賀川論のついでに、彼の協同組合運勤を批判する人がい…

協同組合と賀川豊彦(4)

(3)農協共済事業の開始と保険資本との攻防 協同組合保険が挫折すると、農協内部には農協法一○条一項八号の共済規定の解釈と今後のあり方をめぐって、大きくは二つの流れができた。一つ目の流れはさらに二つに分かれるが、その一つは協同組合研究会に給集…