新刊案内「生活協同組合研究 2009年2月号 賀川豊彦と現代」


新刊案内「生活協同組合研究 2009年2月号 賀川豊彦と現代」
生活協同組合研究 2009年2月号 Vol.397「賀川豊彦と現代」
 主な執筆者:野尻武敏、加山久夫、濱田 陽

 2009年は,21歳の賀川豊彦が神戸のスラム街であった新川に入って100年目となる。それを記念して「賀川豊彦献身100年の事業」が各地で展開される。新川に入った後の賀川の動きは,福祉の向上を目指してキリスト教伝道にはじまり,労働運動,協同組合運動(生活,農業,漁業,林業,医療,共済),平和運動無産政党活動に発展し,さらには関東大震災の救援を契機に日本全国に視野は広がり,福祉,教育,医療,生産,労働,協同組合,平和,人権,共生という,私たちの暮らしを支える根幹を築くことに,その生涯を捧げた。
 そこで今日にも生きる賀川豊彦の願いや理論を明らかにし,これからの生協の運動や事業にも役立てるヒントとする。
 「賀川豊彦と現代」の特集1では,まず「賀川豊彦の経済社会体制理論――協同組合運動に関連して」のテーマで,生協に引きつけて野尻武敏先生から論じてもらう。「賀川豊彦と世界の平和」のタイトルでは,加山久夫先生から社会の安定のために賀川の平和思想を語ってもらい,そして「豊かなる川のほとりに――賀川豊彦の未来」と題して濱田陽先生からは,賀川豊彦の理念を将来にも活かす視点を展開していただいた。
 賀川豊彦を今日に生き返らせる切り口がいくつもある。(西村一郎)