10万人の戦災孤児を救えるか−アフガン6年の経験から

 戦乱のアフガニスタン戦災孤児(ヤティーム)救済事業を続けてきたセラピスト、生井隆明氏の講演会を8月3日、霞山会館で開催します。
 都内でストレス・セラピーを営む生井隆明さんはAWOA(アジア戦災孤児救済センター)を設立、2002年から6年間、カブールで困難な事業に立ち向かいましたが、情勢が悪化し撤退を余儀なくされました。頭部に弾丸が残ったままの少女ファチマちゃんが日本で摘出手術を受けたというニュースを覚えていますか。その少女を奇跡的に発見して日本に連れてきたのが生井さんでした。
 来年、アメリカはアフガニスタンから撤退する方針です。経済支援は再開するでしょうが、各国の支援は子どもたちの心の問題にまで及ばない。もう一度、アフガンの子どもたちのために尽くしたい。生井さんの思いです。
 2009年の賀川豊彦献身100年記念事業の取り組みの中で生井さんとの出会いがあり、ヤティーム救済活動再開に協力することを決めました。財団では今後、シンポジウムや各地での講演会を開催し、ヤティー基金も立ち上げます。アフガン孤児たちの窮状をご理解いただき、お力を貸していただきたいと思います。

 -講演会 「10万人の戦災孤児を救えるか−アフガン6年の経験から」

  • 日 時 8月3日(火)午後6時30分から(開場は午後6時)
  • 場 所 霞山会館霞の間(千代田区霞が関3丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館37階 03-3581-0401)地図
  • 出演者 生井隆明(生井ストレス科学研究所所長)
  • 司 会 伴 武澄(共同通信社ニュースセンター整理部長)
  • 会 費 無料ですが当日、会場で寄付をお願いします
  • 定 員 160人
  • 申し込み メールで ugg20017@nifty.com] まで住所とお名前を記入の上お申し込み下さい
  • 主 催 財団法人国際平和協会(会長 伴 武澄)
  • 後 援 財団法人霞山会

生井隆明(なまい・りゅうめい)1944年茨城県生まれ。九州大学医学部の上川道純博士に私淑しながら独学でストレス医学を学び、80年、東京都文京区にストレス・セラピー・ルーム開設。後に「生井ストレス科学研究所」設立、現在、同所長。2002年、NPOアジア戦災孤児救済センター(AWOA)を設立、2008年までカブールで約5000人のアフガニスタン戦災孤児救済事業を行ってきた。本職は「心理系、脳神經系へのストレスの影響」の研究と「ストレス・セラピー・ルーム」での施療。アフガニスタンでの事業の以前には、阪神大震災、台湾大震災でのストレス関連施療などボランティア活動にも関わる。著書『うつで人は豊かになる』(ヴォイス、2007年)、『ストレスセラピー』(経済界、2004年)

「私たちのストレスフルな今を見つめ直し、アフガンの孤児たちに少しでも思いを寄せていただきたい。この講演が「愛」を見つめ直すことに少しでも資することに成れるのであれば、望外の歓びとするところです」(生井隆明)