「公共福祉という試みー国際協同組合年に向けて」連続研究会

 2012年は国連の定めた国際協同組合年です。その2012年に、 ICAアジア太平洋地域総会を日本で、それも神戸で開催することが決定されました。( ICA=国際協同組合同盟)
 http://jccu.coop/info/pressrelease/2010/09/201210_ica.html

 その理由の1つに、神戸が「賀川豊彦ゆかりの地」であることが取り上げてあります。また、兵庫県は協同組合間相互(生協・農協・漁協・林協・労金全労済共栄火災)の連携活動が活発であることも述べられています。

 昨年の賀川豊彦献身100年記念事業も、この協同組合間相互の連携活動の上にあり、加えて、社会福祉事業体や行政、企業、団体、学校、YMCAと教会などが一緒に、領域を越えたテーブルづくりにチャレンジしてきました。

 この献身100年記念事業を引き継ぐ賀川記念館は、国際協同組合年の取り組みを献身100年記念事業の延長上にあるものとし、国際協同組合年を協同組合組織だけで進めるものではなく、みんなで、「共に生きる」市民社会をつくっていくチャンスとしたい、と願っています。

 9.11グランド・ゼロの近くにモスクが建設されることが問題となるような排他的な争いが、絶えないどころか過激さを増してきました。立場や意見が異なる存在と「共に生きる」必要が求められているのではないでしょうか。

 協同組合を始め、多くの活動は「立場や意見を共にする輪」を拡げることをしてきましたが、持続不可能な自然環境や社会環境、経済環境を前に、輪を広げる時間的猶予が残されているのでしょうか。「共に生きる」。立場や意見、国も宗教も越えて「共に生きる」ために今、私たち自身が開かれた存在になることが求められています。

「共生」他者へのベクトル。
「共同」自己へのベクトル。
「一人は万人のために 万人は一人のために」という私たちが継承するフレーズはこの両者のベクトルをセットにしたものなのでしょう。

 賀川記念館は、それぞれの実践の場で共に生きるために、また協働していくために研究会を開催します。(賀川督明)

 賀川記念館総合研究所連続研究会「公共福祉という試みー国際協同組合年に向けて」 pdf

第1回 2010年10月30日(土)14時〜16時30分 終了後カフェ交流会
    講師:稲垣久和 NPO公共哲学研究会共同代表/東京基督教大学教授

第2回 2010年11月20日(土)14時〜16時30分 終了後カフェ交流会
    講師:稲垣久和 教授
    コメンテーター:未定(福祉の立場からを予定しています)

第3回 2011年01月22日(土)14時〜16時30分 終了後カフェ交流会
    講師:稲垣久和 教授
    コメンテーター:鳥越皓之 早稲田大学教授

会場:賀川記念館4階メモリアルホール
参加費:一般1000円 学生500円
参加申し込み:不要ですが、なるべく事前にお知らせください。
賀川記念館事務局 office@core100.net まで