幻の和平工作秘話 日米開戦

kagawa1002008-10-10

 賀川豊彦記念松沢資料館学芸員 杉浦秀典

日米開戦の直前、近衛首相は神経の尖った軍部を避けて、ひそかに賀川と会った。それは戦争回避の和平工作を依頼する目的だったが、こんな緊張時に怪しまれずに出向くには、不信を抱かれないようにしなければならない。そこで足を向けたのは、有馬頼寧私邸であった。

その工作の内容とは、大伝道者のスタンレージョーンズから持ち込まれた話として、日本にニューギニアを買ってもらって、発展する日本にハケ口(人口の)をひらき、日米戦争を不発に収めようとの計画を「近衛・ルーズベルト会談」として太平洋上でやろうというのが要旨である。

 続きはこちらへ