第1回賀川賞受賞7団体、8個人

 12月22日の記念式典では、第1回賀川賞の授賞式が行われた。献身100年事業に参画した団体、個人を対象に「賀川豊彦はいますか」を推薦を求めた結果、7団体、8人が栄誉ある受賞者となった。

 バレンタイン・チャリティ(代表 森田真央=推薦団体:共栄火災会場保険株式会社) 共栄火災海上では、女性社員有志が1993年から全社員を対象に「義理チョコをあげたつもり、もらったつもり“バレンタイン¥チャリティ募金”を毎年行っています。職場でなかば儀礼的となっているバレンタインデーの義理チョコとホワイトデーのお返しを、もっと有意義な目的に使えないかと知恵を絞り、1口500円をチャリティとして募金してもらう活動です。2009年2月の活動ではマッチングギフト(会社からの支援)と合わせて225万円、17年間の累計では2300万円が集まりました。NGO団体を通じて、西アフリカ最貧国の自立を促すための植林費用や水田づくりの費用、医薬品購入費用として贈っています。
 【写真】賀川賞を受け取る共栄火災海上の森田真央さん
 クリスマス・チャリティ(代表 宇高順子=推薦団体:共栄火災海上株式会社) 共栄火災海上では、有志社員の家庭で不要となった衣類や薬、文房具や玩具などを、1993年からNGO団体を通じて西アフリカ、マリ共和国の難民キャンプに贈っています。毎年、全国の社員からたくさんの物品が本社に寄せられます。チャリティ最終日には社長以下、役員、社員が西アフリカに輸送するための仕分け、梱包作業に参加しています。クリスマス時期に合わせて、今まで11万点以上の物品、段ボール箱3600個を送付しました。その輸送費880万円も募金によってまかなわれています。

 もちの木(代表 矢倉辰世=推薦団体:尼崎医療生活協同組合) もちの木は、23年間にわたり、病院、老人保健施設、デイサービスなどで、ボランティア活動を行ってきたグループです。散発、散歩、障がい児教室のおやつづくり、お茶のパック詰め、誕生カードづくり、話し相手、おしぼりたたみ、車いす修理などの活動及び、平和バザー、阪神代診大義援金バザーなどに取り組んできました。多く尾患者さん利用者さんのために、23年という長い間、献身的に活動を継続しています。

 神戸助け合いネットワーク(代表 在里俊一=推薦団体:日本労働組合連合会兵庫県連合会)NPO神戸助け合いネットワークは、高齢者や障がい者などといった、地域で手助けを必要としている人たちへのサポートをしています。食事の用意に不便を感じている人たちへの給食サービスや、外出が困難な人たちへの移送サービス、自転車修理、家の補修、庭の手入れなどのお手伝いサービスをはじめ、リサイクルバザーや環境フォーラムなどのイベント開催やそのお手伝いが主な活動です。てんぷら油の回収と燃料としての再生、学童見回りのための「学童交番」、高齢者交流のための「ふれあい喫茶」などにも取り組んでいます。

 愛隣館研修センター(代表 平田義=推薦団体:社会福祉法人エス団)1979年に地域の隣保館的使節として誕生し、その後、障がいを持つ人たちや家族のニーズに応えるために、事業の幅を広げてきました。障がいを持つ人たちが、養護学校の卒業後などに行き場がなくなっても、地域で安心して豊かに暮らしていける場づくりをしています。特に、2002年に誕生した重症心身障がい者通所事業「シサム」は、痰の吸引など医療的ケアが必要な人々なども安心して利用できる事業として出発し、当初は制度による支援がありませんでしたが、関係機関への働きかけにより、行政を動かすという先駆的な役割を果たしました。

 グループわ(代表 加藤勇治=推薦団体:社会福祉法人エス団)特定非営利活動法人NPO法人)社会還元センター「グループわ」は、神戸市中央区で初めて開設された特別養護老人ホーム真愛ホームに、1998年4月から11年間絶えることなくボランティアとして訪問しています。年間延べ120名余の人々が、利用者の入浴後の整容をはじめ、夏祭りや花見の利用者の付き添いなど、幅広く活動を展開しています。

 川西リーダー隊(代表 新稲佳久=推薦団体:コープこうべ)川西リーダー隊は、川西市の青少年を子ども会リーダーに育成することを目的に、1973年の発隊以来、独自の活動と子ども会活動の支援を行っています。少子化の影響で隊員数は減少しましたが、ここ数年、子ども世代のリーダーが誕生するなど、地域への長年の実を結んでいます。

 岩山利久(推薦団体:コープこうべコープこうべに所属し、毎日忙しい業務に取り組んでいるにもかかわらず、尼崎市スポーツ少年団に属する武庫川野球チームのコーチを12年間務めています。日本の将来を担う少年たちを育成するために、長年にわたり、熱意と愛情を持って励んできました。

 中山正樹(推薦団体:コープこうべ)小学6年生(1973年)で入隊した「川西リーダー隊スポーツ少年団」において、1977年よりリーダー育成並びに子供会指導を続け、1990〜1997年同隊の隊長を経て、現在相談役として後輩指導者のサポートをしています。また、「川西市スポーツ少年団」及び「兵庫県スポーツ少年団指導者協議会」の重職を歴任し、地域の青少年活動の活性化に協力してきました。

 西山美香(推薦団体:コープこうべ)浜脇小学校の図書ボランティアは、2000年から図書室の整理から活動を開始し、大型紙芝居を手づくりして読み聞かせを行っています。小学校の朝の読書時間に各教室訪問したり、図書館・視聴覚室での毎月のお話会、地域の人形芝居館など、その活動は広範囲に及びます。子どもたちの成長に合わせて、中学校でも活動。常に子どもの目線から、より良い読書環境づくりに力を入れています。2003年から参加。昨年は毎月1回開催の子育てひろばの小学生グループの代表を務めました。

 市橋純子(推薦団体:コープこうべ)浜脇小学校の図書ボランティアは、2000年から図書室の整理から活動を開始し、大型紙芝居を手づくりして読み聞かせを行っています。小学校の朝の読書時間に各教室訪問したり、図書館・視聴覚室での毎月のお話会、地域の人形芝居館など、その活動は広範囲に及びます。子どもたちの成長に合わせて、中学校でも活動。常に子どもの目線から、より良い読書環境づくりに力を入れています。2000年の開始当初から参加。昨年は毎月1回開催の子育てひろばの年長さんグループの代表を務めました。

 鳥養弘一(推薦団体:社会福祉法人エス団)歯科医院のない香川県の豊島にある乳児院、豊島神愛館において、1988年から毎年ボランティアで子どもたちの歯科検診を行っています。
 宮元牧子(推薦団体:日本基督教団エス団教会)賀川記念館の職員として長く勤務して、隣人愛の精神を地域の場で継承してきました。平和運動や女性の自立や地位向上のために積極的に活動しています。この間セツルメント事業として地域の人々との人間関係構築に寄与するとともに、記念館ボランティアの育成にも貢献し、今も記念館ボランティアOB・OGの事務を担っています。また地域では「ふれあいのまちづくり協議会」の事務局、高齢者の給食サービス事業、在日韓国朝鮮人の識字学級である「オモニハッキョ事業」、障害者自立支援事業、NPO法人の事務局など、多岐にわたって活動しています。

 鳥飼慶陽(推薦団体:社会福祉法人エス団)同志社大学大学院進学研究修士課程を修了後、日本キリスト教団仁保教会及び神戸イエス団教会牧師を経て、ゴム工場に就職し工員として働きながら、家の教会「番町出会いの家」を開設。神戸市社会課嘱託や(社)兵庫県部落問題研究所事務局長を長年務めました。また、『賀川豊彦再発見』『賀川豊彦の贈りもの』など書籍を出版しています。