久宗立体農業研究所




 庭プレス2010年10月号「立体農業」から転載します。
 賀川の提案する立体農業を実践し、その体系化を試みた農民の一人に久宗壮がいる。久宗は1907年、岡山県久米町に生まれた。地元の農学校を卒業後、(財)大原奨農会農業研究所(岡山大学資源生物科学研究所の前身)所長の近藤万太郎(種子学)の助手を5年間務める。そんな久宗が岡山県津山での賀川の伝道説教を聞いたのは、1930年5月のことだった。貧しい山村に生まれ、若くして弟が肺結核を患い、貧乏のドン底につきおとされていた久宗は、「不幸に打ち克つことが人生最大の幸福である」と説く賀川に大いに励まされる。賀川は、久宗の面会に快く応じ、立体農業の研究を勧める。この時以来久宗は故郷で農業に従事しながら、1985年に没するまで立体農業の研究に没頭する。
 1950年、それまでの実践の成果を踏まえて、久宗は『日本再建と立体農業』(日本文教出版)を出版した。
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