献身100年記念事業報告書の発行迫る

 賀川豊彦献身100年記念事業の報告書づくりが佳境に入っている。9月9日の編集会議で約300頁の全容が固まり現在、校閲作業に入っている。発行は10月20日ごろを目指している。23日の世田谷文学館でのシンポジウム「賀川と文学」に間に合うように突貫作業中なので乞うご期待です。

 これまでの報告書と一風変わった編集を心掛け、一見「雑誌」風の見栄えで、一年間の記念事業で語られた賀川豊彦とその実践の現在・過去・未来を見据えた内容となっている。お世話になった方々への報告はもちろんであるが、一般の方々にも読んでもらえるよう、図書コードをとって市販する方向である。以下その概要を紹介したい。

 共に生きる−Think kagawa 賀川豊彦献身一〇〇年記念事業の軌跡

はじめに
第一章 グランド・デザイナー
・震災とコミュニティー 阿部志郎神奈川県立保健福祉大学名誉学長)
・寛容の再生のために 最上俊樹(国際キリスト教大学教授)
・よみがえる巨人 野尻武敏(神戸大学名誉教授)
・平和の枢軸を目指せ 伴武澄(共同通信社ニュースセンター整理部長)

・友愛政治の理念と可能性 小林正弥(千葉大学教授)
第二章 豊彦を支えたもの
・愛妻 ハルの幸い、社会の幸い 三原容子(東北公益文科大学教授)
・自然 海と自然と賀川豊彦 濱田陽(帝京大学准教授)
・宗教 賀川豊彦とは何者ぞ 山折哲雄(評論家)
・豊島 ウェスレー館の今むかし 池本正人(山陽新聞編集委員
・文学 『空中征服の系譜』 義根益美(神戸文学館学芸員
・仲間 武内勝と吉田源治郎 鳥飼慶陽(番町出合いの家牧師)
第三章 続けられる実践
グラミン銀行とソーシャルビジネス ムハマド・ユヌスグラミン銀行総裁)
・クロントイの一日一バーツ学校 プラティープ(プラティープ財団理事長)
・新潟、そしてアフガンとスーダン 木山啓子(NPO・JEN事務局長)
・ソウルで生きる賀川イズム 編集チーム
・めちゃ楽しかった(西義人賀川記念館顧問)
第四章 献身一〇〇年記念事業の一年
第五章 座談会
おわりに