神戸に新・賀川記念館が竣工 【朝日、神戸新聞】



 賀川豊彦の精神、次世代へ 記念館完成祝い竣工式 【神戸新聞
 日本を代表する社会運動家賀川豊彦(1888〜1960年)の理念を受け継ぎ、事業展開の拠点として建てられた「賀川記念館」の竣工式(献館式)が12日、神戸市中央区吾妻通5の同館で開かれた。運営する法人関係者や地域住民ら約200人が、真新しい施設の完成を祝った。
 賀川が新生田川地区で活動を始めたのは1909(明治42)年12月。旧記念館は活動開始50年を記念し、63年にできたが老朽化したため、活動を始めて100年になるのに合わせ建て替え。総事業費8億2300万円をかけて、今月完成した。
 新しい記念館は鉄筋5階建て。運営する社会福祉法人・学校法人「イエス団」本部や保育施設のほか、賀川の業績を紹介するミュージアム(来年4月オープン予定)も設けられる。
 竣工式では、イエス団の木村量好理事長が「皆さんの協力に心から感謝する。今後も地域社会のために尽くしたい」とあいさつ。賀川豊彦献身100年記念事業神戸プロジェクト実行委員会の今井鎮雄委員長は「賀川が今、ここにいたらどんな事業に取り組んだか、を考えながら新しい仕事を進めてほしい」と呼び掛けた。(河尻 悟)
 【写真】新しい賀川記念館の完成を祝い、賛美歌を歌う出席者ら=神戸市中央区吾妻通5(撮影・岡田育磨)