天文学から見た新天地創造論 宇宙の突然変異 進化論と天地創造との比較論を少しばかり、主としてジーンズ博士の天文学の立場から考へてみたいと思ふ。今から約六十年ほど前のチャールス・ダーウィンなどの説によると、自然界は順序をたてて進化発展してきた…

奮闘の人・繁栄の村 林檎で救はれた村 青森県は去年も今年も饑饉と洪水の災害に見舞はれたが、幸ひに、林檎で村の会計をつけてゐる地方は比較的困ってゐない。これは、佐藤勝三郎氏の林檎栽培に対する偉大な貢献の結果である。 今から約五十年も前のこと、佐…

神と永遠への思慕 ピラミッドの窓 ピラミッドの北に而した斜面に一つの窓がある。その窓は永久に変らぬ北斗星に向って剛いてゐる。つまり、屍になったミイラが、永久に変らぬ北極光を見てゐたいといふ意味から、ミイラの為に特にその窓を開いたのである。人…

海を故郷として 海はすべての動物の故郷である。ハーバード大学の教授カノン博士は、人類をも水棲動物の巾に数へてゐる。人体は要するに八十パーセントまで水である。人間は水を盛った水ぶくろに過ぎず、血管を流れるものは、塩水に近いものである。かう希へ…

無人島の王者『苦心三十年の結晶、癩の予防注射愈々完成の途ヘ！』といふ標題で、過日新聞紙上に報ぜられた、国立癩療養所長光田健輔氏の偉業は、その信念の博大高邁の点に於いて、その研究心の不撓不屈な点に於いて、私か最も敬服するところ、私が世に絶賞…